Q.どのような場合に任意整理が適していますか?
A.利息制限法に基づいて、引き直し計算された借金を原則3年(場合によっては5年)で返済
できるかどうかが目安になります。不可能な場合は個人民事再生・自己破産を検討する
ことになります。
Q.周囲に内緒で任意整理をできますか?
A.可能です。任意整理は裁判所を介しませんし、債権者との交渉はすべて代理人である
弁護士・司法書士が行いますので、周囲に知られず手続きを進めることができます。
Q.保証人がついているのですが、任意整理できますか?迷惑をかけたくありません。
A.保証人がついている借金を整理すると、債権者は保証人に請求することになります。保証
人に迷惑をかけたくないのであれば、保証人がついた借金は、整理の対象から外すことに
なります。保証人がついている借金を整理しなければならない場合、事前に事情を説明し
て、場合によっては保証人も含めて債務整理をする必要があります。ただし、利息の引き直
し計算をした結果、過払い金が発生したのであれば、保証人に請求がいくことはありませ
ん。
Q. 任意整理の交渉を自分でやってみたいのですが?
A.本人が私的に交渉することはもちろんできますが、なかなか応じてくれませんし、もし、応じ
たとしても不利な条件で和解させられることがほとんどのようです。専門家である弁護士や
司法書士に依頼することをお勧めいたします。
Q. 任意整理を依頼すると、本当に取り立ては止まりますか?
A.弁護士・司法書士が任意整理の依頼を受け代理人となり、債権者に受任通知書を送ると
債務者への取り立ては止まります。貸金業法や金融庁のガイドラインで禁じられているから
です。
Q. 自動車ローンの残債務は任意整理できますか?
A.通常、自動車を購入するとローンの支払いが終わるまで、所有権はローン会社にありま
す。その状況で、任意整理をすると自動車は引き上げられてしまいます。自動車を手放した
くない場合は、任意整理の対象から除外する必要があります。
Q. 住宅ローンの残債務は任意整理できますか?
A.通常、不動産を担保に取られているので、任意整理をしようとすると債権者は抵当権を実
行して債権を回収してしまう可能性があります。従って、住宅を残したまま任意整理をする
のはほぼ不可能です。住宅ローンを任意整理の対象から除外するか、個人民事再生の
住宅ローン特則を検討する必要があります。
Q.任意整理をすると、どの程度借金を減額できますか?
A.一概には言えません。ただ、取引期間が長ければ長いほど、減額される割合が大きくなる
傾向にあります。通常5年位の取引で大幅に減額され、7年以上の取引で過払いの状態に
なることが多いようです。(これはあくまでも1つの目安であって、任意整理を依頼する直近
に多額の借入れをしていた場合や小額の借入れ・返済を繰り返していた場合はこの限りで
はありません。)
Q.利息制限法の範囲内の利率で借入れをしている場合に、任意整理をするメリットは
ありますか?
A.利息制限法の範囲内の利率で借入れをしている場合、減額は不可能です。減額はできま
せんが、ほとんどの場合、今後の利息をカットした形で返済をしていくことができます。
Q.税金を滞納しているのですが、任意整理できますか?
A.税金、社会保険、年金などのような債務は任意整理できません。ただ、分割納付、延滞金
の減額・免除に応じてくれることがありますので、相談してみることをお勧めします。